大金持ちから一気に転落・自己破産!

私の父親はいくつか店を持った経営者で、大阪のとある一等地に多くのビルや土地を持っているくらい稼いでおりました。 当時は高度成長期で、学生だった私もこのままいけば何の苦労もなく一等地や多額の財産が手に入ると呑気に考えていたんです。 悠々自適な左団扇の生活。しかし崩れ去るのは一瞬でした。 一家の大黒柱である父の急死。それに合わせて突然現れた父の愛人や妾達。莫大な遺産を巡る、醜い争いが始まりました。 愛人や妾の数は覚えていません。確か5、6人だったでしょうか。父の裏切りを初めて知った母も倒れてしまいました。 学生だった私にはどうしようもなく、気付けば金銭や宝石類、金目のものは殆ど全て見知らぬ他人に持って行かれていたのです。 残ったのはビルと土地、そして僅かなお金でした。 私には兄弟が他に5人おります。手元に残った不動産は一人が引き受けるにはあまりに大きかったので、兄の意見によりそれぞれ平等に分ける事にしました。 当時の私は本当に無知でした。無知がこれほど罪だとは、今だから言える事でしょう。 相続税って、どうやって払うか知ってますか? 実は現金なんです。 土地の相続税も、銀行預金の相続税も、国税庁には現金で支払うんです。しかも被相続人が死亡して10ヶ月位内に。 現金もなく土地だけ相続した私にも当然相続税が課せられました。相続対象は一等地の広大な土地です。 父が死に、母が倒れ、気付けば相続人になっており、訳が分からずそうこうしている内に今度はバブルが弾け、地価は一夜にして底値へ落ちました。物納しても全然足りませんでした。 結局、私に残ったのは1億5000万円もの負債です。給料から毎月少なくない金額が天引きされていますが、十年経って返せているのはたったの1000万円だけです。 以前マイホームが欲しいと思って検討しましたが、この状態で家を買っても差し押さえられるだけでしょう。 家を買うなら離婚してから自己破産し、共働きしてくれている妻名義で購入するしかないようです。 もし今の私が当時の私に助言出来るとしたなら、私はきっと相続の放棄をするように勧めると思います。 学生の私に相続税を払いきれる経済力はありませんでしたし、仮に相続したとしても土地には固定資産税など何かと維持費が掛かります。何よりビル建設に土地を担保にしてローンを組んでいた事は知っていたのですから、わざわざ負債まで相続する必要はありませんし。 最近、待望の子供が生まれたんです。男の子です。 私がこのまま何もせずにいたら今私が背負っている負債はきっとこの子に相続されてしまうのでしょう。そう考えると遣る瀬無くなります。情けない父親で申し訳ない。不甲斐ない夫で謝っても謝りきれない。 子供の為にも妻の為にもこのままではいけないと決意し、夫婦で良く話し合った結果、現在は弁護士と相談しているところです。 自己破産してやり直す事に決めました。
>>>不動産相続修羅場